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Vol. 7 ネットワーク型システムで複雑な状況に挑む

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┃Vol. 7 ネットワーク型システムで複雑な状況に挑む
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2016年10月27日発行
        
電気通信大学研究企画室のURAがお届けするメールマガジンです。
イベントや外部資金情報、URAの活動報告などをご紹介します。

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╋━━╋ CONTENTS ╋━━━━━━
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┃1┃トピックス
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# TEAM OF TEAMS(チーム・オブ・チームズ)
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┃2┃学長インタビュー(第5回)
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# 連携と協働の実践に向けて
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┃3┃URA関連イベント情報
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# 12月 2日 第4回『Unique & Exciting Research Symposium』
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┃4┃外部資金情報
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# 11月30日 JST A-STEP ステージⅢ:NexTEP-Aタイプ(平成28年度・第二回)
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┃5┃今月のU☆RAトーク
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# URAを支える女性陣インタビュー
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┃6┃編集後記・次号のお知らせ
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【1】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   ト┃ピ┃ッ┃ク┃ス┃
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○「チーム・オブ・チームズ」(スタンリー・マクリスタル著、日経BP社2016年4月発行)
 を読んで

今から45年ほど前、私は大学で「科学的管理法」を学んでいました。
工場での生産性向上のために、人員の配置、部品の供給速度、組み立て時間等の
最適解を見つけ出し現場に適用するというものです。

テーラー・システムと呼ばれたこの手法が、20世紀初頭、フォード自動車の
組立工場に導入され飛躍的に生産性が向上したそうです。
テーラー・システムの有効性が証明され、爾来、このシステムはあらゆる分野に
拡大・普及していきました。

2004年9月米国陸軍統合特殊作戦任務部隊(特任部隊)の幹部(司令官)だった
「チーム・オブ・チームズ」の作者スタンリー・マクリスタル氏は、
イラクのアルカイダ組織と米軍特殊部隊がバグダット近郊で対峙する緊迫した
状況下、神出鬼没のアルカイダ組織に爆弾テロを許してしまうのです。

最新鋭の武器と設備・機器、そして攻略システムを持った米軍が、
装備は貧弱、指揮命令系統が曖昧で不明な個別小集団を、容易に捕獲することは
出来なかったようです。

ライオンから蛇に、豹に・・・水の流れに、そして巨木になるというように、
変幻自在に姿・形を変え登場するギリシャ神話のプロテウスの話を作者は引用し、
旧式の要素還元主義的なテーラー・システムでは、イラク・アルカイダのような
個別分散型ネットワーク組織のゲリラとは闘えないというのです。

旧式の効率性を失った縦割り組織とヒエラルキーの障壁を取り壊して、
硬直した組織を有機的で柔軟な組織へと転換させることが、
複雑多岐な脅威に対処できる唯一の方法ということでしょうか。

更に、作者はユナイテッド航空の事故(1978年12月28日UA173便ポートランド近郊に
墜落)と「ハドソン川の奇跡」をもたらしたUSエアーウェイズ1549便(2009年1月15日)
の二つの事故を対比させて、現実的に有効だったシステムと組織について論じています。

10名程の犠牲者を出したユナイティド航空のクルーたちは、「主脚ランプ未点灯」
という不具合に対し、機長の指示のもとマニュアルに従い、様々な事象の可能性を
精査し、機長に情報を集中させ、その裁可を待ったのですが70分間も原因究明に
費やしてしまいました。
このため最後は主脚の問題ではなく、単純な警告の見落としである「燃料不足」が
原因で墜落してしまうのです。

一方のチェズレイ・サレンバーガー機長は、「バード・ストライクによる全エンジン
停止」という緊急事態に対し、クルーを全面的に信頼し、空港に戻るのではなく、
真冬のハドソン川に着水することを4分間で決断し一人の犠牲者も出すことなく、
無事帰還します。

テーラー・システムが旧式で複雑な事態に対応できないのではなく、
テーラー・システムが有効に機能し活躍する分野は現に存在します。
ただ、これまでに誰も遭遇したことの無い未知の現象や事態によっては、
テーラー・システムでは対応が困難となり、グループ構成員の信頼性に裏打ちされた
自律分散型システムの方が優位であるということではないでしょうか。

大学における研究課題の選択や研究の進め方は、基本的には研究者個人の好奇心と
意思に委ねられています。
新しい時代の多様なニーズに対応するには、大きな研究プロジェクトを複数の研究者
が協同で分担・協力して実施しなければならないことがあります。
この場合、データなどの情報の収集、分析・評価とその結果の共有などについては、
研究グループが敏速かつ有効に機能できる「個別分散型ネットワークシステム」が
望ましいと本著は語っているように思います。

URAは「個別分散型グループ」としてこれまで大学の研究力支援業務に積極的に
携わってきています。
今後も偏見やドグマに囚われ、迷路に陥ることなくネットワーク型システムの有効性
を十分に発揮させ、柔軟でしなやかに新しい時代の流れに立ち向かって行きます。

映画「ハドソン川の奇跡」(配給:ワーナーブラザーズ、製作・監督:クリント・
イーストウッド)で機長を演じたトム・ハンクスが、公聴会での聴衆の
「機長の仕事は素晴らしい!」との賛辞に、
“We did this together. We were a team. We did our job.”
と応えたのが印象的でした。

(越前谷義博/電気通信大学研究推進機構研究推進センター研究企画室URA)

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【2】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   学┃長┃イ┃ン┃タ┃ビュ┃ー┃(第5回)
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○連携と協働の実践に向けて

URA①
「これまでのインタビューでは、総合コミュニケーション科学の人物像についてでは、
 福田学長にお話を伺ってきました。
 実際に総合コミュニケーション科学人材を育成するために、どのような方策を
 お持ちでしょうか。」

福田学長
「一言で申し上げると、本学の3つの経営戦略の一つである『連携と協働』の強化です。
 前回のインタビューでは類構想によって学内の『知のボーダレス化』を推進して
 いくことをお伝えしました。
 ですが、電通大は理工系単科大学であり、ある意味『小さい』大学です。
 総合コミュニケーション科学を実践するためには他大学や社会とも連携し、
 その学問体系や知識体系に触れることが重要だと考えています。」

URA②
「3大学連携(東外大・農工大・電通大)は、その一つでしょうか。」

福田学長
「その通りです。例えば外語大で話題に挙がった『グローバル人材』についてお話します。
 海外で仕事をするためには語学の知識・スキルがもちろん必須ですが、語学を駆使する
 だけではグローバル人材とは呼べません。
 社会・文化などに根ざして自分の知識を発揮する人を グローバル人材と呼んでいます。
 またある総合大学では、海外(特に途上国)と連携する際には、まずは経済学や
 法学の専門家が現地に行って(現地の規制や法整備などを調整しながら)交渉し、
 その後に理工系の人たちが学術・技術的な連携を行うそうです。
 そうすることで、社会とリンクしたグローバルコミュニケーションができるのです。
 本学には社会学の専門家はほとんどいませんので、社会学・地域学的なマインドを持つ
 外語大の人たちと 連携することで彼らの学問・知識に触れ、グローバル社会に
 おいて専門分野をボーダレスに発揮する人材を育成できると考えています。」

URA①
「電通大に在籍しながらより広い分野の学問を学べることは、学生にとってとても
 良い環境だと思います。教員の方々の交流の機会も増えると良いですね。
 ところで先日、日刊工業新聞の記事を拝見しました。
 イノベーション人材育成に関する福田学長へのインタビュー記事で、スーパー連携大学院
 の成果について書かれていました。」

福田学長
「スーパー連携大学院コンソーシアムには大学だけでなく、多数の企業が参画しています。
 産業界で活躍できる博士を育成するため、企業の社長の講和や長期インターンシップ
 などをプログラムに取り入れています。
 昨年度に初の修了生を輩出しました。スーパー連携大学院を中心に、電通大は社会と
 コラボレーションすることで『社会を託せる人材』の育成を目指しています。」

URA②
「産学連携というと人材育成はもちろんですが、研究力の強化にも重要な役割を
 担っていると思います。」

福田学長
「大学の『研究力』は学生も含めた研究力ですので、産学連携には積極的に学生を
 巻き込み、教育・人材育成の場としても推進したいと思います。
 一方で大学人は、産学共同研究の中から多くのことを学べます。
 例えば、企業家の思想や、(研究領域の)事業に対する危機意識、コスト意識などです。」

URA①
「確かに研究には、各研究室が購入する消耗品や設備以外にも、様々なコストが
 かかっていますが、日頃なかなか意識する機会がありません。
 特にお金の話をする時は、学内でも慎重になってしまいます。」

福田学長
「お金の話も含めて、企業との共同研究は個人の研究や大学の『価値』を認識できる
 場だと考えています。
 今後、本学でも産学連携をより強化していくことを考えています。」

URA②
「本日はどうもありがとうございました。ところで実は、福田学長にご提案があります。」

福田学長
「何でしょうか?」

URA①
「実は最近私たちURAの周辺で盛り上がっているのですが、教職員や学生がふらっと
 立ち寄って、気軽に交流できる『カフェ』を学内に作りたいという話が挙がっています。
 欧米の大学にはそういうカフェがあり、全く異なる領域の研究者がカフェで
 出会って侃侃諤諤の議論を行ったり、学生との交流からアイデアが閃いたりと、
 良い効果を生んでいると伺いました。」

福田学長
「私が行ったマックス・プランク研究所にもありました。
 ミーティングの後、『続きはちょっとあちらで・・・。』と言って連れて行かれたのが
 研究所内のカフェでした。
 実は私も一度、電通大の中にカフェを作るという計画を立てたことがありましたが、
 予算オーバーで頓挫してしまったのです。」

URA②
「おそらく、予算をかけずに作るやり方もあると思います。もしよろしければ本件、
 私たちで少し企画をさせてもらってもよろしいでしょうか。」

福田学長
「もちろん大学としてできることとできないことがありますが、楽しい企画なら大歓迎です。
 前向きに考えましょう。」

URA①②
「どうもありがとうございます!」

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【3】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   イ┃ベ┃ン┃ト┃情┃報┃
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○第4回『Unique & Exciting Research Symposium』を開催します 本シンポジウムでは、「研究力強化に向けた組織的な連携の在り方」と題して、
知の創出を担う大学の研究力強化に向けて、大学と産業界の連携を中心に、
組織的な連携の在り方に関する先進的な事例紹介とパネルディスカッションを行い、
大学の研究力を社会の発展に繋げる具体的な方策について討議します。

【開催日時】 2016年12月2日(金)13:30~17:15(情報交換会 17:30~)
【開催場所】 B棟2階202教室
【参加申込】 シンポジウムHP「参加申込みフォーム」から登録してください
http://www.ura.uec.ac.jp/sympo/

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【4】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   外┃部┃資┃金┃情┃報┃
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〇JST A-STEP ステージⅢ:NexTEP-Aタイプ(平成28年度・第二回)【11/30正午〆】

企業ニーズを踏まえた、企業による大学等の研究成果に基づく研究シーズの
実用化開発を支援
原則10年以下、~15億円
http://www.jst.go.jp/a-step/koubo/h28nextep-a-1.html

【ご相談はこちら】
リサーチコンシェルジュ(学内専用)
http://www.ura.uec.ac.jp/concierge.html
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【5】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   今┃月┃の┃U┃☆┃R┃A┃ト┃ー┃ク┃
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〇URAを支える女性陣インタビュー

日頃からURA全員がお世話になっている、研究推進センター・産学官連携センターの
事務補佐の方々3名に、「URAってどんな人?」というテーマで女性だけの座談会を
行いました。

K-URA
「本日はお時間をいただきましてありがとうございます。
 身近で私たちを支えてくださっている皆様に、あらためて『電通大URAってどんな
 人たち』なのかをお聞きしたいと思います。」
M-URA
「都合の悪い部分は記事にしませんので(笑)、ざっくばらんに率直なご感想を
 お願いします。」
Aさん
「私は研究企画室が発足した2015年4月に採用されたので、多くのURAの方々と同時に
 電通大に来ました。
 最初はURAが10名いて、でも部屋が何故か西1号館と東7号館とで分かれていました
 よね?」
Bさん
「そうそう、事務室は東7号館にあったので、毎日書類を届けに西地区まで通って
 いました。」
Cさん
「私は皆さんより後に電通大に来ましたので、あまり分からないのですが、何か理由
 があったのですか?」
K-URA
「いやいや、決して仲が悪かったとか、そういう話ではありません(笑)。
 現に今は皆東7号館の同じフロアにいます。」
Bさん
「そういえば、西1号館の時に半年間でお部屋の席替えをやっていましたし、
 今の東7号館や会議の場でもレイアウト替え、席替えを何度かやっていますね。」
Cさん
「席替えは気分転換にもなりますし、URAは常に新しさを求めている、ということで
 しょうか。」
Aさん
「それとURAの皆さんは、何て言うか個性的な方ばかりですよね。」
M-URA
「えーと、『多様性』です(笑)。
 確かに専門分野もバックグランドもばらばらです。」
Bさん
「でも仕事はチーム制?」
K-URA
「仕事の上では、お互いの足りないところを補い合えるという利点があります。
 ぶつかり合ってケンカすることはまずありませんよ(笑)。
 ただ、専門はバラバラですが、多くのURAに共通するのが『飲み会好き』です。」
Cさん
「そうですよね。フォーラムやサロンだけでなく、URAの人たちってよく飲み会
 やっていますね。」
Aさん
「お酒は飲めないけど、飲み会では(酔った人並みに)ノリノリなURAも
 いらっしゃいましたね。」
M-URA
「皆様には準備や片づけでお世話になり、いつもありがとうございます。」
Bさん
「大丈夫、お酒を飲むと片付け魔になる○×URAがいるから!(笑)」
一同
「確かに(笑)」 Aさん
「そういう意味では、URAの人たちってコミュニケーション力があるのかも。」
Cさん
「ワイワイ・ガヤガヤが大好きで。」
Bさん
「送別会の時に、ウルッと涙していたURAもいましたね。」
K-URA
「URAは新しいもの好きで個性的、多様性を生かしたチームで活動、飲み会好き、
 コミュ力がある、情に厚い、そんなところでしょうか。
 なんだか褒めていただいてありがたいです。」
Aさん
「あとは、会議中の表情が豊か・・・とか?(笑)」
M-URA
「えっ!?そんななんか変な顔していますか??」
K-URA
「ここは直してほしい、というようなことはありますか?」
Cさん
「例えば、シンポジウムなどの企画の概要が、もう少し早い時期に決まると
 助かります。
 企画が決まってから、私たちの細かい役割が決まりますので、
 企画が決まらなければ、いわゆる“ロジ”の仕事が詰まってしまうんです。」
M-URA
「いつも申し訳なく思っています。
 シンポジウムは上の方の調整もありまして・・・(汗)。
 毎週の会議でも配布資料の提出が遅かったり、直前に資料を差し替えたりと
 ご迷惑をお掛けしています。」
Aさん
「いや、それはもう大丈夫です。会議ギリギリでも対処できるよう私のスキルが
 上がりましたので(笑)。」
K-URA
「恐れ入りました~!」

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【6】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   編┃集┃後┃記┃
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先日、娘が通う保育園の保育参加をしてきました。保育園では、4~6歳児クラスの
子供が一緒に活動する多年齢保育活動を実施しています。
当日の活動では、「どんぐり」と「きのこ」を折り紙で折ったあと、クレヨンで
顔を書いたり、シールで飾り付けなどをし、40㎝ほどの長さのスズランテープに
両面テープでグループ毎に作品を張り付け、天井から吊るすオブジェにしました。
1グループは異年齢3名のチーム制で、
最年長の子供が、折り方を教えたり、両面テープの貼り付けを手伝ったり、
真ん中の子供が、折り方を教えてもらったり、教えたり、
一番下の子供たちがクレヨンで書いた形を、上の子供がマネっこしたり…。
多様性がもたらす効果とはこういうことなのでしょうか。
完成したオブジェはどれも個性的かつ素敵でした。
さて、次号のU☆RAトークでは、電通大URAの活動状況について詳しくご紹介する
予定です。【michi】
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<発行>
 国立大学法人電気通信大学研究企画室
 編集長:URA 平尾 敏
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